■真のドラゴンスレイヤー

聖ジョージのドラゴン退治
竜殺しの逸話は数多い。世界各国に存在しているこれらの話の中で出てくるドラゴンスレイヤー(竜を殺した武器、または人物)。
その中でもイギリスで最も親しまれたドラゴンスレイヤーは聖ジョージと彼の剣アスカロンだった。
聖ジョージはキリスト教の聖人である。彼の行った竜退治はキリスト教の悪に対する勝利を表しているのだ。
彼が始めて竜退治を行ったのはイスラエルのある村。聖人となる前のことだった。
その村では毎年一人の女性が竜の生贄に捧げられており、今年はクレオドリンダという少女の番だった。そこへ聖ジョージが通りかかり、竜を倒す。
ここまでならいわゆる『普通の』竜退治だが、彼はここからが違った。
なんと倒した竜をあろうことか村まで連れてきたのだ。竜は聖ジョージに連れられておとなしくしていたが、村人は恐れた。
そこで聖ジョージはこう言う。
「キリストを信じれば竜を殺そう」
こうして村人はキリスト教徒になり、聖ジョージはキリスト教の聖人となった。

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