平安時代、名工と謳われた刀工、三条宗近。
あるとき縁起のよい夢を見た帝は、宗近に剣を打つように勅令を出す。しかし宗近は辞退してしまう。
「このような重大な仕事をできるほどの相槌をうてる相方がいない」と。
しかし天皇の勅令を断ることなどできない。やむなく引き受けた宗近は神に頼るしかなく氏神の稲荷明神(京都伏見の稲荷神社)にお参りに行く。
そこで彼は不思議な少年とであった。その少年は宗近の状況を知っており、自分が力を貸すといって、相槌をとった。
実はこの少年こそが稲荷の明神でこうして作られたのが
小狐である。
この
小狐、雷を打ち払ったという逸話もあり、さぞ帝もその刀のできに感激したのだろう。