8世紀、フランク王国を治めていたシャルルマーニュ大帝に使えていたパラディン(12騎士)。
そのなかでもっとも優秀な騎士といわれるローランの持つ聖剣。黄金の柄を持ち、その中に聖遺物(聖人の血や骨等。お守りのとしての効果があると信じられていた。)が入っている。
ローランは人を疑わず、勇敢で誇り高い人物で騎士の鏡といわれていた。彼が
デュランダルを手にする伝説には二種類ほどある。
一つは天使より授かった説と、巨人を打ち倒し奪い取った説である。
どちらの話も最後はシャルルマーニュの手に渡り、ローランの人柄に惚れ込んだシャルルマーニュがローランに
デュランダルを渡す流れになっている。
この
デュランダルでもっとも有名なのは『折れない』ことである。
あるときローランは死地にたつ。死を覚悟したローランは敵に
デュランダルを渡さぬ為に大理石の岩に叩きつけるが逆に大理石が割れてしまう。
何度繰り返しても
聖剣デュランダルは傷つくことは無かったのである。
パラディンの一人でありローランの親友のオリヴィエのもつ剣
オートクレール。
デュランダルと同じく黄金の柄を持ち、柄頭に水晶がはめ込まれている。
ローランと同じ死地に立ち、最後まで戦い続けた彼の剣は
デュランダルと並ぶほどの威力を持っていた。
無二の精鋭パラディンを持つ8世紀のフランク王国大帝シャルルマーニュの持つ剣。
ジョワユースとはフランス語で『喜ばしき』の意味をもつこの剣には柄の中にキリストをさした槍の穂先が入れてある。
この剣自体は『ローランの歌』に出てくるわけではない。
この剣は切っ先が存在しない。別名『慈悲の剣』と呼ばれるこの剣はローランの
デュランダルの別名コールタンから名付けられた。
デュランダルは大理石にたたきつけても傷つかなかったといわれているがしかし実はもうひとつの話があるのだ。
そちらではたたきつけられた
デュランダルの切っ先が割れてしまい、それ以来『コールタン(短い剣)』と呼ばれるようになった。
クルタナの由来はこの話から来ている。
クルタナはイギリス王家に伝えられる宝剣で、一度失われたが、現在では作り直され、今も宝物庫で眠り続けている。